バレーボールは複数のプレイヤーで行うスポーツである。

日本にバレーボールが入ってきた当初(1913年)はバレーボール発祥のアメリカでもルールは固まっていなかった。
そのため当初は16人制で行われ、その後12人制を経て9人制へと日本国内で独自に改良され発展した。

ヨーロッパにバレーボールが伝わったのは第一次世界大戦がきっかけである。
この頃にはアメリカでは6人制のルールが固まってきていて、ヨーロッパでは1920年代に6人制が普及していった。

1947年に国際バレーボール連盟が結成された時、国際ルールはアメリカ式をベースに作られた。

日本が国際バレーボール連盟に加盟したのは1951年で、日本ではこれを機に6人制が導入されるようになった。
しかし日本では独自に発展してきた9人制も競技が行われている。

以上はインドアバレーにおける主な人数の変遷である。

ビーチバレーでは2人制で競技が行われている。

バレーボールには得点の加算方法に2種類の方式が存在する。

ラリーポイント
・サイドアウト制

サイドアウト制では、サーブ権の獲得*1には得点が与えられない。

サーブ権を持つ側のみに得点が入るので、両陣営互角の展開を見せている場合には、セットが始まって30分経過しても0対0のままという事もありうる。
また、不利な展開が続きマッチポイントの圧倒的劣勢な状態でも、チーム状況が良い状態になり、相手チームから完全に主導権を奪うことができれば逆転することも可能である。

つまりサイドアウト制は、状況の主導権を奪い合う事から始める得点加算方法である。

ラリーポイント制では、サーブ権の有無に関係無く得点が加算される。
つまり両陣営互角の展開を見せているサイドアウトの応酬の状況でも得点は加算されていく。

ラリーポイント制においても優勢を生み出す局面はサーブ権を持っている陣営であり、この状況で得点を獲得し連続得点とすることが優勢を生み出した状況である。

つまりラリーポイント制は、優勢な状況を早く数多く生み出す事で勝敗を決する得点加算方法である。

*1:これをサイドアウトという。

バレーボールは競技を行う場所で大きく2つに分類できる。

・インドアバレー
・ビーチバレー

インドアバレーという言葉はビーチバレーが派生発生して生まれた言葉である。競技は主に体育館内のコートで行われる。*1
ビーチバレーは1980年代から世界中に広まった比較的歴史の新しいバレーで、砂上に作られたコートで競技が行われる。

*1:かつて浜離宮にあった排球場のように屋外の専用コートも存在した。

チームとして守備的状況から攻撃的状況を生み出すために事前に準備しておくべき状況を分類しておく。

・サーブレシーブの場面
・スパイクレシーブの場面
・チャンスボールの場面
・ブロックリバウンドの場面

攻撃的状況を生み出す前提は、サーブを除くと上記の4つの守備的状況を起点とする。

それぞれの守備的状況から、突発的事態*1も想定した上で、複数のプレイヤーが連携して攻撃的状況を生み出すための訓練が必要なため、バレーボールという競技は他の多くの競技と比較して状況に合わせた連携に多くの準備期間を要するスポーツと言える。

*1:フェイント・ツー攻撃・サーブのネットインなど

プレイヤーがボールをキープできないとはどういうことか。

プレイヤーがボールを扱う際、守備的状況から攻撃的状況へどのように組み立てていくのか、ベンチスタッフからの指示やサインを出す時間はだけではなく、選手同士の意思疎通のための時間もほとんど与えられていないということである。

つまり最初のプレイヤーがボールに触れる段階で、他のプレイヤーも攻撃的状況を生み出すための統一されたイメージを持って同時に行動を開始するためには、チームとして状況をいくつかに分類して基本的な行動パターンを事前に準備しておく必要が生じるということである。

同じプレイヤーが二度続けてボールを触れることができないということはどういうことか。

チームは守備的状況からより攻撃的状況を生み出そうとする。
プレイヤーにはチームの意図*1のもと、次のプレイヤーがより積極的な行動を選択できるようなボールを次のプレイヤーに送る事が求められる。

そのため、プレイヤーにはプレイ実現のための運動関連技術*2以外に以下のような能力が求められる。

・戦術理解力
・状況判断力
・次の展開への想像力と創造力
・役割認識力

*1:チーム戦術

*2:直接的な運動技術以外の、例えば集中力だとかコミュニケーションのための声などを含む。

決められた回数の中で味方プレイヤー同士でボールの連携を行えるということはどういうことであるか。

方陣営にボールが来る守備的状況から味方のボールのやりとりの中でより攻撃的状況を作り出して、相手陣営にボールを返す時に相手の守備力を上回る攻撃力を発揮すればよりゲームを有利な状況に持ち込めるということである。